財務管理

将来を見通す(その1)

昨日の朝、ラッシュアワーでの出来事です。

後に続いていた電車が故障で運転を打ち切ったため、私の乗った電車にも時間調整などの影響が出ました。

よくある朝の光景です。

車内や駅では、遅れの状況とおわびを伝えていました。

一昔前はそのアナウンスすらなかったり、不鮮明で聞き取れなかったりしたものですから、だいぶ改善されたと言えるでしょう。

ただ気になったのは、遅れの発生原因と現状は伝えるものの、その後の見通しについてのアナウンスがないことです。

乗客にとっては、遅れの原因が分かれば納得はできるものの、この先どうすればいいか、を判断する情報にはなりません。

先を急ぐ者としては、今ここで降りて遠回りしてでも別のルートを選択すべきなのか、それとも運転再開を待ってそのまま乗り続けた方がいいのか、という判断が必要になります。

その判断の拠り所になるのは、これから先の遅れの程度や回復の見込み、といったものになるでしょう。

企業の財務管理にも同じことが言えます。

何事も予算通りに進むことは稀ですが、経営をしていくうえでは、過去=決算だけでなく、これからの数字、たとえば年度末の着地はどうなりそうなのか、いつ頃、幾らくらいの利益になるのか、などを見極めることが重要です。

その情報があれば、このまま行けるのか、それとも何かアクションが必要なのかを判断をすることができます。

経理というと過去の数字とか決算というイメージがありますが、将来の意思決定に役立つ情報を提供できるかどうかが、会社の経営にとってはより重要です。

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