バッチサイズと合成の誤謬

週末になりますと、自宅にはたくさんのDMが送られてきます。
また、アンケートメールやDMメールもたくさん送られてきます。

自動車や不動産、家具などは、ぜひ週末に足を運んでほしい、という意図があるのでしょう。
その他のDMやアンケートは、比較的時間の多い休日に、ぜひ目を通してほしい、アンケートに回答してほしい、ということなのだと思います。
この考え方は、もちろん正しいと思います。

しかし、読む方にとっては、さすがに時間に限りがあります。
誰でも1日24時間しかありませんし、DMを読むだけで24時間を費やすわけにもいきません。
したがって、おのずと、読まれるDMの数は絞り込まれます。
また、休日は趣味や家族サービスなど、別の用事に時間を費やす方も多いでしょう。
そうすると、読まれないまま捨てられるDMも相当の数に上ります。

送る側は、比較的時間に余裕のある(と思われる)週末に合わせてDMを送っているつもりです。
しかし、皆がそのように同じ行動をとると、読み手にはたくさんのDMが届くことになってしまい、そのほとんどが読まれないという矛盾が起きます。
一つ一つの行動は合理的な目的があったとしても、皆が同じ行動をとると、全体としては違った結果を導き出してしまうことを「合成の誤謬」といいます。

このような状況で、より注目してもらうには、他社と少し違った行動をとることです。
他社が一斉に週末に向けてDMを送る一方で、自社は別の曜日にDMを送るわけです。
そうすると、他社のDMが来ない間に、もしかしたらゆっくり読んでもらえる時間ができるかもしれません。

TOC理論というものがあります。
連続しているモデルの中で、何か制約条件=ボトルネックが生じている場合に、そのボトルネックを解消してアウトプットを最大化しよう、というものです。
ボトルネック解消の方法は幾つかありますが、その一つにバッチサイズを小さくする=ボトルネックの処理能力が低くても柔軟に対応可能になる、という方法があります。

今回の場合、DMの読み手の時間は限られている、ということがボトルネックになっています。
その結果、せっかくのDMが読まれずに捨てられてしまうわけです。
一度にDMが大量に届くことは、読み手にとってはバッチサイズの大きい処理が流れてきたことを意味します。
「バッチサイズを小さくする=DMが集中しない他の曜日に送る」ことも必要かもしれません。

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