外資系経理の生活(その4)-外資系経理の決算の締め切り
TweetUSCPAなどの資格を取って、これから外資系企業の経理に勤めてみようと思う方に、「外資系の経理ってどんなところ?」かを何回かに分けてご紹介したいと思います。
外資系経理の決算の締め切り
外資系の経理は概して締切が早いです。早いところでは翌月第2営業日、遅くても第5営業日、といったところでしょうか。筆者の勤めていた会社では第3営業日が多かったように思います。
ここでいう営業日は、外資系のカレンダーに倣っており、日本のカレンダーは考慮してくれません。海外の企業は正月は1日のみが休みで2日以降は営業日ですし、5月のゴールデンウィークもありません。したがって、この投稿をする頃には既に第3営業日になっている、という訳です。
したがって、外資系の経理担当者は、正月三が日やゴールデンウィークも関係なく出勤するか、さもなければ前月のうちにある程度見込みで計上しておく、といった工夫が必要となります。
見込みで計上する場合は、ある程度の正確性が求められます。見込みとの差異は翌月に修正することになるわけですが、その差異が大きくなってしまうと、翌月にも影響を与えるからです。どうやって正確性を確保するかが腕の見せ所、ということになります。
締日が短いのは、各国でまとめた数字を更に地域本社でまとめ、地域本社の数字を本社がまとめる、というプロセスが後ろにあるからです。ただ、全社の数字をまとめ上げる日数は、多くの日本企業よりも一般的に短いようです。早く概要を掴んで次の経営に生かす、というスピード経営の表れでしょう。
4-4-5カレンダー
会社によっては、月末、すなわち30日とか31日とかではなく、4-4-5と呼ばれるカレンダーで締め切る会社もあります。
4-4-5カレンダーは、1年間を月ではなく週で分け、1月は4週、2月も4週、3月は5週、4月以降は四半期ごとに再び4-4-5週で月を構成する、というやり方です。
すなわち、2011年の例でいえば、1月は3日から始まり29日に終わります(月曜を週の初めとする場合)。
4-4-5カレンダーを採用すると、週の積み上げが月になるため、週次決算を月次に反映させやすくなります。週次でも様々な業績把握をしているようなスピード感の高い会社に多く見られます。